海外にいる人とのメールのやり取り、国際電話、それから海外のスポーツやニュースの映像中継、インターネットなどなど。現代の私たちは、自宅にいながら世界とつながっています。それを可能にしたのが海底ケーブル。「え?宇宙空間に浮かぶ通信衛星じゃないの?」と思われる方も多いと思いますが、国際通信の99%以上を海底ケーブルが担っていることは意外に知られていないかもしれません。
海底ケーブルはその名のとおり、海底深くに敷設(ふせつ)されており、当然のことながら飛行機や船の上からも、その姿を見ることはできません。歴史は意外と古く、世界初の海底ケーブルは、1851年に敷設された、ドーバー海峡のイギリス〜フランス間のもの。その頃の日本は幕末で、ペリーが開国を求めて浦賀に来航したのが2年後の1853年です。
国内では20年後の1871年(明治4年)、長崎〜上海・長崎〜ウラジオストクを結ぶ長距離海底電信ケーブルが敷設されました。今では世界全体では、地球30周分もの長さの海底ケーブルが敷設されています。インターネット上には、どこにどうケーブルが敷かれているのかが一目でわかる「海底ケーブルマップ」もあります。
まだ記憶に新しいトンガの海底火山噴火の際は、トンガと世界をつないでいた唯一の海底ケーブルが損傷したため通信が途切れ、世界への被害状況の発信が遅延しました。東日本大震災でも一部の通信に影響が出たといわれています。海底ケーブルは、国際間の通信で大事な役割を果たしているのです。
※参考:
東日本電信電話株式会社
https://www.ntt-east.co.jp/
エヌ・ティ・ティ・ワールドエンジニアリングマリン株式会社
https://www.nttwem.co.jp/
KDDI株式会社
https://www.kddi.com/
朝日新聞DIGITAL
https://www.asahi.com/
GLOBE+
https://globe.asahi.com/
国立国会図書館国際子ども図書館
https://www.kodomo.go.jp/
ビッグローブ株式会社
https://www.biglobe.ne.jp/
GIGAZINE
https://gigazine.net/
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