全国で梅雨が明ける7月になりました。いよいよ本格的な暑さのシーズンになりますね。
まさにこの時期、覚えていただきたいワードが「暑熱順化」です。あまり耳慣れないかもしれませんが「しょねつじゅんか」と読み、暑さに慣れることを意味する言葉です。
厳しい暑さがやってくる前から徐々に体を暑さに慣れさせることで、(1)発汗量が増加して体温が上がりにくくなる(2)血流量が増加するため放熱がしやすくなる(3)塩分を失いにくくなる、など体が変化します。その結果、熱中症を予防できるのです。
では具体的にどうすれば、暑さに慣れさせることができるのでしょうか。
まずは、汗をかくこと。さまざまな要因で汗をかけなくなっている場合があります。そうなると体内に熱がこもるので、汗をかくことはとても大切です。ウォーキングや外出時に階段を使うなどして「少し汗をかく」イメージで体を動かしましょう。ストレッチや体操もおすすめです。運動が難しい場合は、入浴でも大丈夫。シャワーではなく40℃ほどの湯船に入りましょう。「やや暑い環境」で「ややきつい」と感じるぐらいの運動を毎日30分ぐらい継続すると、2週間ほどで体が暑さに適応すると言われています。
また、エアコンの効いた室内に数日じっとしているだけで、体は元に戻ってしまうことも。一度慣らせばひと夏大丈夫ではないことも覚えておいてください。熱中症対策に有効な暑熱順化ですが、一朝一夕にできるものではありません。夏本番までに、無理のない範囲で毎日体を動かして汗をかくことを意識し、暑さに負けない体をつくりましょう。
※参考:
熱中症ゼロへ https://www.netsuzero.jp/
環境省熱中症予防情報サイト https://www.wbgt.env.go.jp/
公益財団法人 全日本剣道連盟 https://www.kendo.or.jp/
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